東海科学機器協会の会報

No.276 1999 4-6月号

電子メール入門

電子メール入門 1

 電子メール、メール、E(e)mail などといわれているものは、一体どのようなものでしょうか。その入門編が編集会議の話題となり、改めてそれを考えるチャンスを与えられました。
 他人と意志を疎通する方法は、
1. 面談して対話する。
2. 意志を文字に置き換え、手紙、FAX、電報する。
3. モールス電信で送る。 
4. 電波を使って、音声で送る。
 などいずれの方法をとっても相手側の時間を占有したり、第3者の目に触れたり、遅かったりでした。最近、互いの時間をずらしたり、相手の時間や第3者を気にしなくても送れる手段が出始めました。
 パソコンと通信の融合です。パソコン自身はワープロ機能ですが、一定のルール(プロトコルという)さえ定めていれば、パソコンを通信手段として使えるようになりました。パソコン自身の出力はデジタルですが、それをモデムという機器を使ってアナログに変換し、通信で送るのです。もちろんデジタルのままでもよく、ISDN通信はデジタルで送る通信方法のひとつとして知られています。
 pc

 さて、いよいよメールについて述べましょう。会報にも投稿しましたが、メールをやりだしたのは、小生はザウルスです。今もこれを使ってメールを利用しています。PHSか携帯電話、グレ電さえあれば場所は構わないし、時間がとれればどこでも可能です。このザウルスの発展型が3万円くらいでシャープから発売されています。
 外部でのメールのポイントは電池の寿命です。これは電話機も同様であり、充電式の端末は電池不足の恐怖にさいなされます。この端末も問題はなくもありません。今やメールの主流は、添付書類というメール方法です。WORDやEXCELで作成した書類をそのまま送りますが、これが端末では受信できません。やはりノート型パソコンでなければできないのです。ノートパソコンにWINDOWS CEというコンパクトで安いものがありますが、最低これは必要です。携帯電話で簡単なメール、数十文字の送付に特化するならば、それもいい選択です。割り切りです。どちらかといえば、携帯端末のほうが接続の手間が少なく、確実です。パソコンよりもいろんなことができます。
 いずれにしても、プロバイダ(通信同士を接続する会社)への契約にはクレジットカードが必要で、インターネットやメールの世界ではすべてカードで処理されます。
 まとめると、1.クレジットカード 2.パソコンが。ただし、パソコンを初めてさわる人には、助っ人が必ず必要です。(岡野忠弘)


tegami
email

電子メールと手紙(書類・写真)などの伝達の仕組み

【電子メールとは】

パソコンとネットワークを利用して情報のやりとりをする、電子の「手紙」です。
通常の郵便物と比較して、そのメリットは、
1.即時に情報の伝達ができる。
2.コストが安い。(国際郵便や長距離電話と比較して)
3.送付した情報の再利用ができる。

【インターネット時代が、すぐそこまできています。】
 今、日本の教育現場では、パソコンを利用した授業が取り入れられています。その子どもたちが社会に出てくる時は、パソコンは日常の必須機器となります。「俺はパソコンなんて知らない」では世の中に通用しない時代が、今すぐそこにきています。このような現実を切り開く良い機会として、当協会ではホームページの開設を検討しています。まずは、パソコンに親しんでいただき、会員の皆様方の水先案内役をするため、全国の協会などの情報を集めて、ホームページの開設準備をしています。ご期待ください。


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私のEメール初体験記

(株)ヤガミ 大伴 義孝
  私がメールと呼ばれるものを初めて知ったのは、社会人となってから(今から3年前)。それはインターネットを使ったいわゆる「Eメール」ではなく、ノーツを使った社内メールでした。学生時代はパソコンなどほとんど使ったことのなかった私にとって、文書のやりとりが画面上で瞬時にできるとうのは信じられない出来事でした。それだけに初めてメールを他人に送ったときは、ちゃんと届いているのか心配で、思わず相手に電話をかけてしまったことが懐かしく思い出されます。
 その後1年ぐらいして、インターネットがとうしてもやってみたくなり、自宅にパソコンを購入することにしました。色々な設定をするのがめんどくさくて、できるだけ簡単につなげられるものはないかと探した結果、パソコン専門店(コムロード)のアウトレットセールでパッカードベル製のパソコン(詳しい品名はよくわかりません)がモデム内蔵でインターネットに簡単に接続できると店員にすすめられ、 値段も14万円と手頃なために購入しました。ほんとに自分でつなげられるか不安でしたが、説明書の手順通りにやってみると思ったよりも簡単にインターネット接続ができることがわかりました。ただ、プロバイダ(私はソネットを選びました)に入会するのにクレジットカードを作らねばならなかったので、そちらの手続きの方がめんどくさかったのを覚えています。今では会社のパソコンにもインターネットが接続され、Eメールのやりとりは日常業務となりつつあります。 初めてパソコンを買ったとき、インターネットにつながったとき、初めて他人からメールが来たときなど、Eメールの諸体験にはうれしい瞬間がたくさんあります。ぜひ、ご自分でパソコン選びから始めてみることをおすすめしたいと思います。

オザワ科学(株) 小澤 嚴
 3年ぐらい前になるでしょうか、うるさい人に「電子メール、電子メール」と言われ、ほってあったMac Performa550 を引きずり出しました。電子メールとインターネットをやってみようと、モデムとネットスケープなるソフトを買ってきてセットしてみました。プロバイダはASAHIネットを選びました。何となくメジャーな響きがあったからです。 ところがところが、どんなに弄くり回しても設定がうまくいかず、4カ月ぐらいあっという間に過ぎてしまいました。そんな時、雑誌「MacFan」というものに付録として「インターネットの道具箱」なるものを発見。CD ROMになっており、これをインストール。そうしたら、あら不思議、やっとつながり大感激。何かが不足だったのですね。
 初めてのメールは、うるさい人(ごめんにさい!会報編集委員長のこと)に出してみました。ちゃんと届いているのか心配なり、電話するぐらいでした。 今や電子メールは、個人でも会社でも当たり前のものになり、ものすごい勢いで普及しています。ただ、メールソフトにもいろいろ種類があり、相性が合わないものがあります。理解に苦しみますが、こんな時は文字化けしてししまうのですね。これからは、電子メールを代表として、パソコンに関連した便利なツールを会社としてどのように取り上げて、利用していくかがポイントになると思います。会社の規模とレベルに合った投資が必要でしょう。