東海科学機器協会の会報

No.279 2000 1月号

秋の池

東海科学機器協会 理事 木下 実(合資会社木下理化)


新年あけまして
    おめでとうございます。

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 鶴舞公園の秋の池をご存じでしょうか。秋から冬にかけての景観は見る角度によってその趣きが異なり、私は東北に向けて見るのが特に好きです。都会の中で一年の自然の流れを感じさせられ、心和む池です。
 昨年一年もいろいろな出来事がありました。その中で技術立国をめざす日本にとって、H2ロケットの2度連続の打ち上げ失敗は残念でなりません。技術に溺れず技術と生産の調和を伴い、失敗にめげず科学の発展のためにさらなる飛躍を期待したいものです。
 昨年の新聞紙上では「経営の質」という記事に興味を持ちました。
・自分の過去の苦労話に大半の時間を割く社長を持つ会社の成長性は高くない。
・創業者の自叙伝をプレゼントされたら、その会社への投資はもうからない。
・決算説明会に不必要に多くの役員、社員を連れて来る社長は独裁者か、数字のことを知らない。
・平凡な社長は総論を話し、優秀な社員は各論も話す。
・社長が著名人との親交をにおわせたり、強調するときは、その会社への投資は避けた方がよい。
・社長室の豪華さとその会社の成長性は反比例する。
・豪華な本社ビルを建てたときは、業績のピークが株価のピークか、その両方である。
・情報開示に熱心すぎる会社には注意する。
・多角化は多悪化になることが多い。
・地獄からはい上がった会社は強い。
・社員同士が役職名で呼び合う会社よりは「さん付け」で呼び合う会社への投資の方が、リターンが高いことが多い。
・自社製品以外のおみやげをくれる会社への投資はもうからない。

西暦2000年、良いお年でありますことをお祈り申し上げます。