東海科学機器協会の会報

No.286 2001 4-6月号

[ かきゃ~あんたも ] ピッツバーグ科学機器展研修を終えて

かきゃ~あんたも
ピッツバーグ科学機器展研修を終えて
オザワ科学株式会社 河合 賢一


5-15
 今回3月3日から10日間の行程で、東京科学機器協会主催のピッツバーグ科学機器展の見学研修に参加してきました。
 今回の参加者は私を含め26名の団体で行動し、成田空港にて結団式を終えた後、15時間以上の長~い空の旅を終え、ようやくニューオリンズに到着しました(スタミナのある私もさすがに疲れました)。
 私は業務上、色々な展示会を見学したり、運営することが多いのですが、やはりスケールの大きさに驚嘆しました。一応こちらへ来る前に、上司先輩方から話は聞いておりましたが、想像とはかなり違っていて、さすが国際展示会と思いました。会場内を見学する場合は、日本と違い案内図を持って歩かないと、全く分からなくなるような大きさです(これは本当です)。
 さて展示会の中身をご紹介すると、まず、日本企業が思ったほど出展しておりませんでした。大手の分析機器メーカーなどは当然出展されていましたが、規模的には国内展示会とほぼ同等、それ以下の大きさだったので、少し淋しかったです。
 やはり特筆すべきことは、韓国の企業の出展が目立ちました。同行者の方々に聞いても従来より増えているとのことでした。これから先、我々の業界にも韓国を始めとしたアジアの企業の進出が増えることは必至であると痛感しました。
 また、展示製品に関しては、各ブースともに特に目新しい製品は出展されていませんでした。分析関連の装置がメインで、流行のバイオ関連の装置はほとんど出展されておりませんでした(もっと新製品が出て来て欲しいです)。
 今回の研修で私としては一番勉強になったことかもしれませんが、各ブースの説明員(もちろん外人)の積極性です。各ブースを見学していると、どこでも必ずといっていいほど、積極的に話しかけ、自分たちのアピールをします。私も何箇所かのブースで説明を受けましたが、自信を持った態度でユーザーに接し、また製品を売るという意志が伝わってきました(基本的に私は英語は喋れませんので、カタコト英語で大変でした)。
 お国柄の違いと言ってしまえばそれまでですが、「物を売る」ための根本的なことは同一であるわけですから、この積極性は是非、これからの自分に対して取り入れていきたいと思っております。
 最後になりますが、日本国内の展示会自身は縮小傾向に進んでおり、今後、国際展示会もどのような形態になっていくか分かりませんが、皆さんも国内外をはじめ、色々な展示会に参加され、見聞を広げられるとよいと思います。
 日本人の大和魂で海外に負けないよう、頑張りましょう。