東海科学機器協会の会報

No.298 2003 冬号

創立50周年記念事業を終えて

50周年事業委員会委員長 八神 基


創立満50周年を迎え、本年に企画されました諸事業も、この上海での海外研修旅行の実施をもって、すべて無事に完結する事となりました。創立50周年事業委員長の任を仰せつかって以来、やっと肩の重荷が下りました。諸事業の準備・実施に当り、大きなトラブルに見舞われることもなく、大任を務めさせていただけましたのも、偏に実行委員の皆様・事務局、また役員・会員の皆様方の一方ならぬご協力・ご助力があったればこそと、深く感謝申し上げます。
 さて、海外への旅行に関して、東海科学機器協会の半世紀にわたる歴史を振り返ってみますと、1983年(昭和58年)創立30周年記念事業として、その年の5月にハワイ州立大学視察が行われています。11名の参加が見られます。1987年(昭和62年)第三回台北科学機器展へ、他地区の科学機器協会とともに交流視察団として14名の参加があります。1990年(平成2年)にも第四回の台北科学機器展へ東海科学機器協会として13名の交流視察団を送り出しています。以上、三回が東海科学機器協会として海外へ出向いた実績です。TKK単独での実施は、今回がなんと20年振りということとなります。
 周年事業として実施された旅行を過去へ遡りますと、直近では創立40周年記念懇親旅行が1993年(平成5年)の10月15日から17日、東北方面へ43名で実施されています。
また、懇親旅行については20世紀最後の年、2000年(平成12年)の11月18日から19日に行われた、信濃路の旅(参加者38名)をもって毎年の開催は中止されました。
これは現在も活動をいただいています事業改革委員会の提言「協会の予算規模上、親睦旅行の毎期実施の継続は不可能」を受け、会員総会で意見を頂戴した上で決定されました。考えてみれば、年会費が一社6万円で、懇親旅行に一人あたり52,471円(平成12年の決算)も遣っていては協会運営が成り立つ訳がありません。このような経緯から、今後は周年毎の事業として、その時々の予算状況を見ながら進めていくこととなっています。今回の50周年海外研修旅行に関して、協会のお金を遣いすぎだとの声が聞かれましたが、前述の一泊国内旅行よりも協会としての出費は少ない点、ご着目いただきたいと思います。
 何はともあれ、この50周年記念研修旅行は、半世紀の歴史を有する東海科学機器協会のこの後の半世紀において記憶されるイベントとなることでしょう。今回の開催地を上海としたのは、名古屋空港を離陸して僅か2時間余りの至近距離にこれだけ文化的に異なる大きな隣国があるのを実感するのが第一点。そこでは更なる成長に向かって驀進する熱気を感じることが出来るのが第二点。中国の中でも経済的に最先端を走る上海は、今後のわが国、とりわけ東海地区にとって関わり無しには済まされない存在であるのが第三点。
上海での今回工業博覧会を見、街と人々の佇まいを眼にして、今の中国を実感し、明日の中国との関わりを考える一助となれば、との思いで計画をいたした次第です。9-19
 ご参加いただきました会員会社の皆様、また社員を送り出していただきました参加会員会社の代表者様に感謝申し上げます。ありがとうございました。