東海科学機器協会の会報

No.277 1999 7-9月号

電子メール入門 2

海外での電子メール

岡野忠弘


電子メールを仕事に使われておられる方が最近増えてきましたが、海外でも同じように電子メールが出来ればな、と考えておられるかたもありましょう。小生今回海外オーストラリアへ行ってまいりまして、電子メールも出来ました。何か皆様にも参考になればと思いその方法について述べてみます。

パソコンの環境はホテルのビジネスセンターはすべて英語環境のWINDOWS95でした。したがって持参のノートパソコン富士通BIBLOを使いました。 P120メモリ36M HDD 1Gモデム336という少し古いタイプです。電源は200Vですから、ノートパソコンは普通100Vから240Vまで対応していますので、オーストラリアのコンセント(ハの字)のみでOKです。まずジャックにモデムチェッカ(日本でも売っています。6000円位)でモデムに必要以上の電圧が掛からないようにチェックします。このチェックとは電話器に接続されているケーブルにチェッカを繋ぐことです。OK(多くの場合OKです。日本人の観光目的のホテルは大手が多いようですので)であれば早速パソコンと繋ぎます。

マイコンピュータのコントロールパネルのモデムをクリックし、ダイアルのプロパティで所在地を入力します。泊まられるホテルの電話番号を、例えば07とかを入力(名古屋の場合052でしょう)、勿論外線発信番号、トーンかパルスか、トーンがほとんどですが、入力します。この作業をしないとうまくいきません。

次は今国内でお使いの電子メール会社が海外にポイントを持っているかどうかです。これは深刻です。たまたま小生はニフティとマイクロソフトですから、問題は全くありませんが、多くの場合これが海外では致命傷です。ニフティもマイクロソフトも海外ポイントをただ指定するだけですべてOKなのです。但し混んでいる場合どこに振り当てるか、地図を頭に要れておいたほうがよろしいでしょう。以外と落とし穴でした。今回ニフティはROAD2しか対応しておりませんでした。(マイクロソフトは556まで)。実際デジカメ画像に時間がかかりますが、電話代が1回いくらでしたから、問題はありませんでした。

海外での電子メールを今回PITTSCON99に参加しましたので、米国フロリダ州オーランドとNYで行いました。前回はWIN95でしたが、今回は WIN98を持参、やはりWIN98は通信環境が良くなった、といわれておりますが、そのとおりです。数時間も環境設定に時間が掛かっておりました前回、もっとも慣れが大きいとは思いますが、全く日本と同じようにただちになんの苦労もなくつなげることが出来ました。ただしホテル側や、その地域のアクセスポイントの状況によって工夫が必要です。例えばニフティの場合、オーランドではNIFTYMANAGERのアクセスポイントにそのままつなげてOKですが、 NYでは市外番号に『1』を付けないとつながりません。これはマイクロソフトの番号には『1』が付けられていて、うまくいっているのに、ニフティは当初繋がらなかったので、TRYしてみた結果です。又ホテルによってはかなり課金され、1回NYでは75セントでしたが、オーランドでは2ドルかかっています。さすがNYでは専用のジャックがあり、それにパソコンの通信ケーブルをつなげばOKです。もっともオーランドのホテルの電話器にもターミナルがついていてそれに接続すれば簡単に通信可能でした。メール環境が整っていますから、国内と全く同じです。パソコンの時間を現地に合わせることはしなかったため、これは今後の課題です。

 蛇足ですが、今回デジカメ(85万画素)で写真を撮っています。APSも同時に撮っていますが、デジカメの便利さにはかなわないです。その画像はすぐにインターネットを通じて会社に配信できました。リアルに距離感も全くなく現況を伝えられます。今後は動画でしょうね。通信速度が配信側も受信側もととなわなければなりません。通信インフラがこれから益々重要です。 最後に10日間の海外でしたが、通信費用は約2万円掛かっています。なお、ザウルスでの通信は今回も出来なかったことを申し添えます。

●海外の電圧が240Vまでなら(ノートパソコンの場合)、海外先のコンセントを用意する。
●モデムチェッカを購入する。
●コントロールパネルのモデムに所在地、トーンかパルス、外線番号を入力する。
●メールソフトで海外のポイントを入力する。
 国内と全く同じ環境で使えます。