東海科学機器協会の会報

No.342 2012 秋号

JASIS2012を訪ねて

展示会実行委員会委員長 八神 基

アジア最大級の科学機器・分析機器・ソリューションなどの展示会「JASIS」が去る9月5日から3日間に亘り幕張メッセ国際展示場で開催されました。
開会式へはTKKより、岡野理事長と八神が参列しました。
吉田さんも事務局として開会式会場へ早朝より参加されていました。
なお前日には一般社団法人日本科学機器協会の理事会が協会事務所で開かれ、岡野・八神が出席いたしました。席上で翌日からの展示会に関して佐藤展示会実行委員長から報告があり、規模では出展439社・1364コマでの開催となり、来場者(実人数の強調あり)は25,000名以上を目指している旨の発言がありました。

同展示会はこれまで、日本分析工業会(JAIMA)による「分析展」と日本科学機器協会(JSIA)による「科学機器展」との合同展として過去二回共同開催してきましたが、今回からは「JASIS」と名称を変え、一本化して生まれ変わりました。
この「JASIS」には日本から世界の特にアジア地域の科学技術に貢献するという思いが込められています。
「分析展」は毎年開催し今回で第50回。
「科学機器展」は二年前までは隔年の開催で、今回が第35回となります。
JASISとして初めて纏まった今回のキャッチフレーズは「未来発見」です。
これは日本ならではの高度で繊細な技術やモノづくりの発想が溢れる場所で科学的イノベーションを生み出し、将来のビジネスに繋がる発見がある機会を提供しようというネライとの由。
一方、展示会に併せ技術説明会やコンファレンスが多く開催されその数、実に330に上ります。
JASIS第1回記念シンポジウムは、現下のエネルギー問題にスポットを当てた『エネルギーの未来』として三菱総合研究所理事長の小宮山宏さんにより、展示会初日に講演が行なわれました。

私は開会式参列の後、展示会場をざっとですが見て回りました。
展示場のコマ作りは私どもの“最新科学機器展”に比べますと、規模はもちろんのこと、デザインやスペースの使い方などに工夫を凝らされていて、見て・触って・聞いて、興味が湧く・役立つようにとの配慮が目立ちました。
ここでは、やはり広くコマを使っている出展社には比例して多くの集客力が見受けられました。

また、日科協とアジア3ヶ国で構成する、ASIC(アジア科学機器業界団体会議懇親会)が展示会場に隣接するニューオータニホテル内で昼食を挟んで開催され、出席してまいりました。
ここでは以前と同じく台湾からの参加者が16名と多くを占め、韓国からは今回は少なく3名、タイ国からも減少し2名でした。
席上、台湾の会員から来年10月に台北で開催予定の科学機器の展示会へ是非お越しくださいとのお誘いの言葉を熱くいただきました。

JASISとして毎年開かれるこの展示会は円滑に歩み出しています。
この先、益々の隆盛が期待できると確信して帰途につきました。
なお、このJASISは東京科学機器協会ではなく、私達が会員でもある日本科学機器協会の主催です。
今後はもっともっと私達のこととして出展・PRなどに努めて、この展示会が成功するよう協力して参りましょう。