東海科学機器協会の会報

No.342 2012 秋号

JASIS2012を見学して

展示会実行委員会副委員長 八代 智

「JASIS2012」を見学しました。
米国と欧州の展示会と並ぶ世界3大分析計測科学機器総合展です。
今回は、過去2番目の規模となる439社の出展機関・企業と英国王立化学学会によるシンポジウムなど多数のカンファレンスセミナーが開催予定をされ、また出展者からは過去最多となる98社・377テーマが「新技術説明会」で発表されます。

342jasis_22会場では華美な装飾や娯楽的なイベントはほとんど無く、製品特長とアプリケーションを、お客様にきちんと発信する意気込みが感じられました。
以前は、出展者が、各展示小間内でミニセミナーを開催していたこともありました。
今回はそのようなセミナーよりも、「新技術説明会」を活用して、多数のお客様を対象に、提案したいことをきちんと伝えて、お客様と意思疎通を行いたいとの出展者意思を感じました。

分析機器工業会の服部重彦会長(島津製作所代表取締役会長)は、「この分野でのアジアのハブ展示会にする」と表明しました。
開催に合わせて創設された「分析機器・科学機器遺産認定制度」の認定機器が発表されました。
日本が過去に開発・製造した技術及び製品を振返ると同時に、今後の新技術・新製品をグローバルに発展させたい意思を強く感じる「JASIS2012」でした。

会場での情報発信の豊かさとインターネットよりもコミュニケーションが取れる展示小間対応など、展示会の目的や方向性の示唆を得た見学でした。
私が所属する東海科学機器協会(TKK)が、名古屋市で3年毎に開催する「最新科学機器展」の在り方について多いに参考になりました。

JASIS2012を見学して