東海科学機器協会の会報

No.361 2017 新年号

新年のごあいさつ

東海科学機器協会理事長 高木 裕明

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 新年明けましておめでとうございます。
会員の皆様におかれましては、ご家族お揃いで楽しいお正月を迎えられたこととお慶び申し上げます。

 さて昨年も私たち科学機器業界にとって嬉しいニュースがございました。一昨年に引き続きノーベル賞を日本人が受賞しました。東工大の大隅栄誉教授がオートファジー(自食作用)の研究成果により、医学生理学賞を受賞されました。日本人では25人目で、単独受賞としては3人目だそうです。先生は岡崎の基礎生物学研究所で一時期教授をされており、当地区に馴染みの深い方でもあります。先ずもって心よりお祝いを申し上げたいと思います。

 先生は受賞の会見で基礎研究の重要性を訴えられております。最近の風潮では成果主義を重要視するあまり短期に成果の出ない基礎研究に予算が付きにくくなってきています。企業では出来ない研究を大学や公的研究機関で今後も力強く進めて頂きたいものです。

 一方海外に目を向けますと、昨年は年明けから中国や新興国の景気停滞により円高、株安基調となり輸出産業を中心に業績の下方修正が続きました。しかし11月の米国大統領選において大半の予想に反してトランプ候補が当選しますと、勝利宣言の翌日から一転して円安が加速し、株式市場は年初来最高値を付けながら年末を迎えました。我が国経済は米国の景気や通商政策により大きく影響されますので、当分の間トランプ氏の政策発表に注目していかないといけません。とは言うものの我が国は科学技術立国を目指すしか繁栄する道は無い訳で、今後とも我々科学機器業界の果たす役割は重要となって参ります。来年予定しております「最新科学機器展」を是非とも成功に導き、科学の発展の一翼を担いたいと思います。皆様方のご協力をよろしくお願い致します。

 ところで本年は「酉」(とり)年であります。酉すなわち鶏は稲作文化の伝来とともに大陸より渡来したといわれ、以来、人々の暮らしに無くてはならない家禽として親しまれてきました。又、「とり」は“とりこむ”とも言われ、商売などには縁起の良い干支でもあります。更に名古屋で鶏と言えば名古屋コーチンです。何でも3月10日が「名古屋コーチンの日」と記念日協会から認定されたそうです。2018年3月に名古屋城周辺にオープンする「金シャチ横丁」にもきっとコーチンのお店が並ぶことと思います。

 さて、いよいよTKKの今年度の行事もあと講演会とボウリング大会を残すのみとなりました。会員の皆様には奮ってご参加頂けるよう企画させて頂きますので宜しくお願い致します。

 最後になりましたが、本年が会員の皆様にとって素晴らしい一年となりますよう心よりご祈念申し上げます。本年もどうぞ宜しくお願い申し上げます。