東海科学機器協会の会報

No.378 2021 春号

名古屋市科学館 プラネタリウムがリニューアル!

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 プラネタリウムが2011年に建てかわってから10年になります。そこで、10年間使ったプロジェクターやスピーカー、コンピューター類を更新し、座席やカーペットもはり替えました。中央の光学式プラネタリウムは、40年使う設計ですので外観は変わりませんが、10年目でのメンテナンスを行っています。
 更新を機にパノラマプロジェクターの設置位置を中央から外周に変更し、前の方の席からの視界を改善しました。また、10年前にはなかった小型高能率のLED照明を導入しました。座席の角度も最適化しています。さらに2018年に発表された過去最大の恒星カタログデータを用いた天の川投影機を追加しました。
 デジタル式プラネタリウムやパノラマシステムなどに使われているプロジェクターは、10年で大きく進化しました。コンピューターシステムの更新とも合わせて、以前よりも明る<て高精細な映像をドームに投影することができるようになりました。

4月から夏休み期間までの一般投影は、「リニューアル記念」のサブタイトルをつけて、その時々の天体現象に合わせての専門学芸員による生解説という名古屋市科学館の特徴を保ちつつ、新プラネタリウムシステムの特徴を生かした内容にします。
生まれ変わるプラネタリウムにご期待ください。

新規開設 あいち・なごやノーベル賞受賞者記念室

本記念室では、愛知・名古屋ゆかりのノーベル賞受賞者の業績や研究内容を伝え、愛知の先進性・魅力を発信するとともに、次世代の科学技術を担う人材の育成を目指しています。特に子どもたちに、受賞者の「科学する心」や
「研究の成果」を分かりやすく伝え、科学技術に対する好奇心や探求心を育んでもらう展示内容となっています。

場  所 名古屋市科学館生命館地下2階 サイエンスホール
観覧料 科学館の観覧料のみでご覧いただけます。
展示内容 ①大型映像展示
 受賞者の偉大さや受賞研究の内容・成果などを、直感的かつ分かりやすく伝えるダイナミックな映像展示
②受賞者ユニット展示
 受賞者の研究内容や研究人生、成果の社会的な貢献を学ぶことができるストーリー性のある体験展示
③体験交流展示
 受賞研究をテーマとした実験やノーベルウィークの疑似体験など、受賞者やノーベル賞を多様な切り口でとらえた展示
④ノーベル賞解説展示
   ノーベル賞の概要や著名な受賞者を紹介するガイダンス展示

愛知・名古屋ゆかりのノーベル賞受賞者(敬称略)

野依 良治 2001年化学賞 キラル触媒による不斉反応の研究 名古屋大学
小林  誠 2008年物理学賞 CP対称性の破れの起源の発見 名古屋大学
益川 敏英 2008年物理学賞 CP対称性の破れの起源の発見 名古屋大学
下村  脩 2008年化学賞 緑色蛍光タンパク質の発見 名古屋大学
赤﨑  勇 2014年物理学賞 青色発光ダイオードの発明 名城大学/名古屋大学
天野  浩 2014年物理学賞 青色発光ダイオードの発明 名古屋大学/名城大学
大隅 良典 2016年生理学・医学賞 オートファジーの仕組みの解明 基礎生物学研究所
吉野  彰 2019年化学賞 リチウムイオン電池の開発 名城大学