東海科学機器協会の会報

No.294 2003 新年号

2003年年頭に当たり

東海科学機器協会 理事 木下 実(合資会社木下理化)


7-19 日本への輸入は米国が1位でしたが、ここに至って中国に逆転されてしまいました。かつては『日本だった』と言うものが、これからは『中国である』と誰もが疑う余地はありません。日本が歩んだ道を今、大国中国が走りだしています。日本には戦後めまぐるしい技術の進歩はありましたが、何が足りなかったのでしょうか。
 昨年の新年を飾る演奏会、小澤征爾が日本人として初めて指揮を執ったウィーン・フィルハーモニー管弦楽団の「ニューイヤーコンサート」は圧巻でした。 1941年から元旦に催されている同コンサートは、カラヤンら名指揮者がタクトを振っています。年末にはノーベル化学賞の田中氏、物理学賞の小柴先生の受賞は科学機器を販売している私にとっては大変感銘を受けました。またゴルフ世界選手権での丸山・伊沢組の世界一は45年ぶりの快挙でありました。
 このように世界で日本人が活躍する中、日本の経済・政治はどこへ向かうのでしょうか。安価な海外商品が流入し、政治は米国主導型に至り、「聖域なき改革」を掲げる小泉首相もここにきてトーンが下がり気味に思われます。バブル崩壊後は毎年「今年こそは」と願いつつ今日に至っている状況ですが、今年も同じく年頭に当たり良い年になりますようにと願うしかありません。
 今年もTKKの運営・活動に対して微力ながら携わらせて頂くことになりましたが、会員の皆様方のご指導ご鞭撻の程宜しくお願い申し上げます。