東海科学機器協会の会報

No.343 2012 冬号

最優秀選手賞  チームメイトや会社の方たちの支えに、心から感謝

理科研㈱野球部 谷崎 隼

理科研㈱野球部 谷崎 隼私自身、TKK野球大会は今回で4回目の挑戦になりました。毎年会社から「優勝」という大きな期待をかけられながら過去の戦績を振り返ると1回は引き分けジャンケンでの負け、その他は1、2回戦負けと悔しい負けが続いていました。なので今回こそは絶対に負けるかという気持ちで試合に臨みました。
1回戦はオザワ科学さんとの試合。私は先発のマウンドに立ちました。極度の緊張と初戦の難しさで力みから腕が振れず先頭打者に与えてはいけないフォアボールを出してしまい、そこからリズムを崩してしまいました。そのまま調子が上がらず調子が上がらず3回6失点でマウンドを降りました。試合は5点を追う苦しい展開。既に試合時間も残り10分ほどに。主審から「これが最終回」と試合を打ち切られてもおかしくない絶体絶命の展開となってしまいました。しかしキャプテンの河嶋遊撃手の一言でチームが奮起。「この試合は(次の試合が無い為)7回までやるから焦らずいこう、だから制限時間は気にするな、今までのプレーは全て忘れて、もう一度全力でやろう。」ここから理科研打線が相手の好投大野投手をとらえて逆転に成功。5点差をひっくり返し、何とか勝利することができました。その時のベンチは一球ごとに全員で声を張り上げて地獄から這い上がろうと必死に戦いました。
2回戦は強豪・島津製作所さんを破った伊勢久さん。気を引き締めなおして試合に臨みました。一回戦の反省をふまえて「もう一度マウンドに立ちたい、絶対に抑えて勝つんだ」と気持ちをこめて腕を振り、先頭打者を出さないことを心がけて投げました。試合は理科研打線が大爆発で勝利を収めることができました。
そして初めて経験する決勝戦。対戦相手はマイセックさん。前回の大会では1回戦で敗れた因縁の相手。リベンジとしては絶好の舞台になりました。試合は点の取り合いになりました。調子は悪くなかったのですが、低めを丁寧につくピッチングも、良いバッターを相手に簡単に打ち取ることはできませんでした。特に3番センター福森選手が攻守に素晴らしい選手だと思いました。2回ウラ、2点を追う場面、ランナー1塁で自分の打席が回ってきました。何とか次のバッターにつなげることだけを考え、気持ちをこめてバットを振りました。その打球は、私自身の気持ちが乗り移ったかのようでライトの横に飛びホームランになりました。今まで足をひっぱっていた自分がチームを救うバッティングが出来たのは良かったと思っています。守備でもチームの多くの好プレーに助けてもらい、鏑木捕手の好リードでリズムよく投球することができました。そして、6回ウラ2アウトランナー無しという場面で自分の最終打席が回ってきました。最後なので思いっきりバットを振ろうと思い打席に立ちました。結果はホームランという最高の結果が生まれました。興奮がおさまらずガッツポーズをしたのを今でも覚えています。今までの悔しさ全てが拳に伝わっていたと思いました。一試合で2本のホームランを打つなんてことは今まで経験が無く本当に嬉しかったです。そして試合も僅差で勝利し優勝することができ、素晴らしい思い出になりました。
4回目の挑戦で初めてチームに貢献でき、そのお蔭でMVPをいただいたのもピンチの時に励ましてくれたチームメイトや応援してくださった会社の方たちの支えがあったからだと思い、心から感謝しています。
次回大会も連覇できるように日々精進していきたいと思います。最後に大会運営の関係者の方々に感謝申し上げます。ありがとうございました。