東海科学機器協会の会報

No.359 2016 夏号

東海のグルメ リレーでご案内

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18_1 株式会社三弘の坂本様よりご紹介いただきましたエスペック株式会社の高木です。
 出身は福岡ですが長く名古屋にはお世話になっておりますので、地味ではありますがじわりと名古屋(尾張)の食文化を感じるところを紹介させていただきます。

 名古屋と言えばもはや名物グルメだらけで、それぞれメジャーになりすぎで紹介するにもいまさら感があり、特に麺文化はかなりの特徴(味噌煮込みやあんかけスパ等)があるのですが、今回紹介させていただくいなやさんはその中でもかなり個性的であるが、名古屋文化には外れていない正統派のお店なので、数ある中から選ばせていただきました。

 まず場所は千種区の自由が丘にあり、なかなかのおしゃれな雰囲気の街並みの中にありますが、お店には名古屋下町空間が突如出現します。

 またイマドキ営業時間が10:00~19:30(オーダーストップ19:00)という潔さ。「うちもいまから夜ご飯だから」と言わんばかりに、名古屋に初めて来たとき、近所の店が18:00くらいにぱたぱたと閉まっていくあの感覚がよみがえります。

 さらには名古屋のうどん・そば屋では常識の中華や、ころ(冷たくてつゆたっぷり)なども揃っていますが、但しご飯類はおにぎりも全く無しとはこれまた潔いですね。

 一方のお客さんも強者ぞろいが多く、うどんを食べながらもすぐにざる中華を頼んだりなどとお店内の連食は当然で、先ほどのご飯無しはものともせず、麺・つゆ・温冷・トッピング等のあらゆる組合せを実践し、なんでもありのカオスな雰囲気もいなや文化としてお店の楽しみの一つです(大袈裟か)。

 王道のおすすめは、いなやさんならではの味噌と中華を合わせたみそ中華なるもの。これは味噌煮込みに似たつゆと所謂ラーメンの中華麺の組み合わせでこの店では「みそちゅう」と呼ばれる逸品です。さらにここにかき揚げ投入などと、なんでもありの組合せがありますが、食べてみるとこの組み合わせは大いにありです。そしてこれらは実は尾張旭の本店のお店が有名で、ローカルでは老若男女に大人気の、いなやといえば尾張旭なのですが、ここで紹介したいのは自由が丘のいなやさん(のれん分け?)です。

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18_3 今回わたしのイチオシは尾張旭にはなく、この自由が丘店しかないカレー中華です。なんだカレーラーメンかとは言わないでください。基本メニュー類はワンコイン以下なので熱く語りすぎは避けますが、麺とダシとカレー風味のバランスが絶妙で、ここにまたかき揚げ(冷えているのもご愛嬌)投入など行っても十分に受け止める懐の深さが発見できるでしょう。ぜひ皆さんもこの独特のいなや文化に触れてみてはいかがでしょう。

 自由が丘店は地下鉄自由が丘駅のほぼロータリー近くにあるので、公共交通機関でもお勧めです。女性一人やおばあちゃん一人なども多いのですが、お昼時の相席は必須でかなりのスクランブル状態は覚悟してください(それも楽しみのひとつですが)。


うどんのいなや自由ヶ丘店
名古屋市千種区自由ヶ丘3-2-27 シティコーポ自由ヶ丘1F
自由ヶ丘プラザ 営業時間/[月~土]10:00~19:30(L.O.19:00)
※ただし祝日の場合のみ10:00~16:00 定休日/日曜日

次回は、名古屋科学機器㈱ 川口英寛さんがご案内します。