東海科学機器協会の会報

No.324 2009 新年号

[ 年頭所感2009 ] 本業を大切に、基本を大切に

東海科学機器協会理事
八代 智 株式会社島津製作所


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 平成20年後半から生じた米国金融バブル崩壊に端を発する不況は、悪化速度と規模において、前代未聞の状況です。悲観的な一部の経済アナリストからは、回復する期間は、7年とも10年とも言われています。
 実体経済も傷つき始めたと言われています。特に中部地方では、自動車の売れ行きが良くないことから、心理的にも冷え始めた様子です。
 しかし、多くの企業や個人は、かつての国内バブル崩壊の経験から手元資金の確保には慎重になってきました。つまり、必要な物は購入できる経済力のあるお客様が多くおられることを意味します。このようなお客様の心理面を、提案活動でケアすることが当面の営業活動になり、また、提案できる商品の研究・開発・製造がものづくりの課題となります。つまり、企業が本業に専念し、基本に戻ってきちんと仕事をする。これが行えるか否かで必ず来る景気回復市場で、主役となるか、そうでないかが決まります。
 本業を大切に、基本を大切にして、今年もがんばりましょう!