東海科学機器協会の会報

No.329 2010 新年号

〔会員だより〕癒し


㈱渡辺商行名古屋営業所 服部一希


11-01

 我が家の癒し「アクセル」について書こうと思います。アクセルは十年近く一緒に暮らしているラブラドールレトリバーです。人間の年齢に換算すると60才くらいでしょうか。年をとったせいか最近視力が悪くなってしまい、家の中でも机や椅子など いろんなところに頭突きをしながら歩行していて、いつも私たち家族をハラハラさせてくれます。
視力が悪い事以外は、いたって健康で毎日楽しそうに散歩したり、ごはんを食べたりして元気に暮らしています。
 アクセルが我が家へやってきたのは2001年。すでに現在のような大きな体をしていました。
以前は東京の八王子で介助犬の訓練犬として、 日々訓練に励む毎日でした。介助犬とはドアを開けたり、モノをとってきたりと身体の不自由な方の手足となって日常生活の補助をする犬のことを言います。一般的によく知られている盲導犬とは違い、 まだまだ知名度の低い介助犬は数が少なく、現在約1000頭いるといわれる盲導犬に対して、 50頭ほどしかいないそうです。介助犬になる為には難関な試験をクリアしなければなりません。なおかつ生まれ持った性格なども合否に深く関係してくるそうです。そういった狭き門の為か、アクセルは介助犬になれませんでした。人懐っこい性格で嬉しい時など、人に飛びついてしまう癖が完全に克服できず合格できなかったと聞きました。
 そんなアクセルを飼うきっかけとなったのは新聞の飼い主募集の記事でした。介助犬にならなかった子を引き取ってくれませんかという記事だったと思います。
 当時、犬が飼いたいという事もあり、いろいろ思案していたところに偶然にもそんな記事を見つけました。これも何かの縁だと記事にある連絡先に電話し、我が家へ迎え入れることになりました。
 訓練を受けていたとあって、とても利口なのには驚かされました。トイレ、食事、散歩などの基本がしっかり教育されており、十年近く一緒に暮らしていますが吠えたり唸ったりしたところを一度も見た事がありません。最近は若かった頃に比べると、かなり動きが鈍くなってきたのですが、その分可愛さが増したように感じます。アクセルはこれからも我が家の癒しであり続けてくれることでしょう。