東海科学機器協会の会報

No.329 2010 新年号

〔会員だより〕名古屋大学博物館


㈱理光社 浅井康光


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 皆さん、一度は訪れたことがありますか。
名古屋大学は、今年で創立70周年・創基138年をむかえました。名古屋帝国大学として1939(昭和14)年に創立されてから70年、医学部の前身にあたる名古屋仮病院・仮医学校が1871(明治4)年に設置されてから138年になります。
 これを記念した様々な展示が、豊田講堂すぐ横にある博物館にて観ることができます。
 博物館に入館しますと、まず目に飛び込んでくるものが、南極で発見されました20cmほどの隕石で、手に取って触れることが出来ます。
実際に私が持ってみましたところ、成分のほとんどが鉄である為に、片手では持ち上げることが出来ません。
 そんな隕石の感触を残しつつ、1F奥へ進むと、南極観測時に使用された機材などが展示してあり、ガラス越しに観ることが出来ます。
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 中でも、運搬用として使用された竹と木で出来た簡素なソリや博物館の研究員が寝泊りしたテント、ご自身をモデルとした人形、凍結乾燥・真空パックの多種食料と、普段見ることができない興味深い内容の展示がされています。
 さらに2Fには、博物館の目玉でもある、名古屋大学におけるノーベル賞受賞の博士方(2001年 科学賞:野依博士、2008年物理賞:小林博士・増川博士、化学賞:下村博士)のご研究内容や、当時の名古屋大学キャンパス風景、又ご指導されました恩師研究員方の紹介が、写真パネルや資料を使って分かりやすくディスプレイされています。私も見学をしましたが、下村博士がオワンクラゲ(このクラゲより抽出したGFP蛍光物質)採集に使用した、蜂状の黄と黒の縞模様のタモの柄が展示されています。ご本人が述べられたそうですが、この配色は在職しておりました米大学のシンボルカラーだそうです。これは、一見の価値があります。
 研究成果を拝見しまして、私どもビジネスも研究と寄り添って進歩してきました。過去の悲劇または栄光は、ともかく、今後の新しい人類の歩み、そして地球の歩みを見守っていく必要があると考えさせられました。

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お問合せ
場所 名古屋大学博物館 名古屋市千種区不老町
TEL052-789-5767 時間 午前10~午後4時
休館日 日曜日・月曜日 [入場無料]
URL:http://www.num.nagoya-u.ac.jp/