東海科学機器協会の会報

No.284 2001 1月号

21C・万事塞翁が馬

東海科学機器協会 理事 各務隆弘(朝日テクニグラス株式会社)


 TKK会員の皆様、明けましておめでとうございます。
 昨今の経済環境は、幾らか回復基調の片鱗が見え隠れするにとどまりながらの新年を迎えることとなりました。
 昨年、世間では慌ただしい世紀末の「今世紀最後の……」とかが商戦の追い風として盛んに鼓舞されました。またして新年は「新世紀初の……」が繰り返されることでしょう。物事の歩幅が早い時代に尚更、時間が加速度的に早く進んでいくような錯覚さえ覚えます。とはいえ、せっかくの新世紀ですから、これにあやかり今年は例年とはひと味違う年にしたいものです。
 最近中国の古事成語「万事塞翁が馬」という言葉の含みにうなづくことが多くなりました。何が不幸で、何が幸せか結果 を見ないと解らない意と理解していますが、社会、仕事、自分自身の環境の中にも垣間見ることがしばしばです。差し当たり自分の、あるいは自社の影響が及ぶ範囲では、勢いついてもあくまで謙虚に。そして矢尽きても、すぐさま次善の策を行動することで、結果 の成否に関わらず結構満足できたりします。但し、成さねば何事も成らないが如く、結果 の満足を信じて、新世紀の幕の開き方も視野にいれたアクティブな行動を目標としたいと考えています。
 TKK会員の皆様には、様々な目標をお持ちと推察いたします。個々の目標に向かって、結果 として素晴らしい幕開けの年であったと思える2001年にしたいものです。