東海科学機器協会の会報

No.302 2004 秋号

JET9月度研修会 「会計の機能と役割を考える」 レポート担当 中野良昭

日 時 2004年9月8日(水)
場 所 名古屋駅安保ホール
講 師 税理士 横井喜昭氏
題 目 「会計の機能と役割を考える」

20 JETでは2004年9月8日に名古屋駅前の安保ホールにおいて9月研究会として税理士の横井喜昭氏を迎え、同氏による今回で3回目となる講演会を開催いたしました。横井氏は本業の税理士の他に一流企業のコンサルタントとして活躍され、今回も多忙な中JETのために特別に時間を作って講演していただきました。
 今回は各企業の財務諸表の基本的な意味、その中に隠された本当の企業のプロフィールの把握の仕方や財務分析のポイントを説明していただいた後、その内容に基づき某企業に似た架空の損益計算書、貸借対照表(実名はなし、シミュレーション用に変更済)を見ての財務諸表の作成練習を参加者全員に実施しました。但し時間が限られていたので形だけですが、出席者全員慣れない作業に緊張したと思います。やはり実際に計算をしてみないと諸表に隠された本当の内容の把握は出来ないであろうという意図が感じられました。
 先生の話では、各企業は財務諸表などの資料は完全に用意されてはいるものの、実際マーケティングには充分生かされていないのではないかと言われます。『計算すれど判断せず』。今回はある急成長企業(ホームセンター関係)の次年度の多店舗展開のビジョンにターゲットを置いたシミュレーションを基に次年度予測損益計算書、貸借対照書を作成するという内容を練習問題風に話していただきました。その表に基づいて財務諸表を作成し、改善対策へ導こうとする内容です。今回は前回までとは違い実務的内容が加わり、かなり発展的になったと思います。
 次回はトヨタ自動車が代表する『TPC』についての講座を行うことを先生に約束いただきました。期待しております。今回もJETの伊丹勝司氏の紹介と設営によるものです。