東海科学機器協会の会報

No.323 2008 冬号

劇的な逆転勝利!! 念願の優勝!!

(株)島津製作所名古屋支店長
八代 智


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島津製作所野球チーム(以下チームと称す)は、12年間(前回は、H8.10)も優勝を忘れていた。その間、練習に集まるのが3、4人という時期もあった。しかし、最近数年の間に、若い人たちが加わり、再び優勝にチャレンジする機運が盛り上がっていた。その状況で、10月4日の決勝戦を迎えた。場所は名城公園野球場、晴天、微風。相手は、昨年の覇者、株式会社カーク殿。舞台も相手にも申し分なかった。決勝戦の状況を振り返ってみよう。

チームは、準決勝を順当に勝ち、迎えた決勝のカーク戦。昨年は0-2で敗れており、リベンジの意味もあった。

5ー1と4点リードした時点では、チーム全員が、「このまま勝てる」と思った。しかし同点に追いつかれ、チームの7番吉川さんの好走塁で再び1点勝ち越すも、5回裏にまさかの4失点。逆に3点もリードを許してしまった。6回表の攻撃で4,5,6番が3者凡退した瞬間には選手も、応援する者も諦めかけた。今回も優勝できないのか・・・。

残すは、最終回の攻撃のみ。気持ちを切り替えて6回裏の守備についた。この回、連投してきた大谷さんと捕手の貞清さんが入れ替わった。結果として6回裏を0点に抑えた。いい雰囲気で最終回の攻撃を迎えた。

最終回は7番から始まる打順。先頭の7番吉川さんが、3安打目のヒットを放ち出塁。殊勲打である。これには、本人も驚く。続く8,9番が倒れ、2アウトになったが、1,2番が執念で出塁し2アウト満塁。主軸バッターの一人、大谷さんまで打順が回った。点差は3点差だったのでホームランを打てば一気に逆転できる。大谷さんは狙っていた、打席に入るまでは・・・。しかし、彼は、打席に入ると自然にライトヒッティング(次の打者に繋げる)をしていた。勝利への執念がそうさせたのか。クリーンな当たりではなかったが、優勝への執念が乗り移ったタイムリーヒットであった。

このヒットで1点差となり、相手方のパスボールで2アウト2、3塁となった。4番が四球で歩き再び2アウト満塁に。そして5番がよく選球し、押し出し四球で同点。ここまで来れば勢いの差は明確で、次打者の平凡なショートゴロを、相手方ショートが2塁に悪送球し、逆に2点リードを奪った。その裏の守備では勢いそのままに3者凡退に切ってとり、劇的な逆転勝利!新しく投手を務めた貞清さんの気合の入った最後のストライクボールが、捕手のミットに吸い込まれた瞬間、優勝が決まった。さすが強豪カーク殿、いいチームであった。観戦していた者にも見ごたえのある試合であった。