東海科学機器協会の会報

No.357 2016 新年号

TKK野球大会 優勝 全員野球で優勝へ!

㈱島津製作所 江本雅哉

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 この度、第54回TKK野球大会において、優勝という結果を残すことができましたが、これもひとえに、厚いご支援や温かいご声援を下さった会社の皆様のお蔭です。この場をお借りして、心から感謝申し上げます。

 今回の優勝まで、平坦な道のりではありませんでした。4年程前には、練習に人数が集まらず、嶋本選手、工藤選手、吉川選手、私の、学生時代に野球未経験の4人組でキャッチボール・素振り・ダッシュを延々と繰り返す練習になるときもありました。今は、必死にメンバー同士の練習参加呼びかけ、新入部員勧誘を行い、部員数が20人を超える状況となりましたが、島津野球部には、少人数でも欠かさず練習を頑張ってきた歴史があります。だからこそ、私は昨年の主将就任から「全員野球」を掲げました。今回、野球経験者のみで試合に挑むことは出来ましたが、「野球未経験のメンバーでも、練習を頑張ってきた歴史がそれぞれの長所を育んでおり、上手くそれを試合に生かすことができるはず。それがはまったときは、大きく流れを呼び込むことができる!」と考えました。

 実際に試合では、誰よりも練習を盛り上げてきた吉川選手が試合で放ったヒットは、たった一本のヒットとは到底呼べない、自チームを大きく沸かせ、大きく流れを呼ぶヒットになりました。誰よりも練習を盛り上げてきた選手だからこそ、一本のヒットで試合の流れを作ることができました。

 工藤選手は、試合でセカンド守備につきました。練習でいつも見せている「絶対に後ろに反らさない」と気持ちを全面に出した守備をすることで、工藤選手が打球を捌く都度、島津チームに流れが手繰り寄せられました。

 嶋本選手は、勝負強さと場の雰囲気を和ませる力を持っています。決勝では逆転サヨナラ勝利をおさめましたが、その裏に「嶋本さんまで回せ!」の合言葉が存在しました。緊張でガチガチの選手に対して「俺まで回せよ」と冗談交じりに話す等、選手の緊張を少しでも解くように率先して働きかけてくれたことが、サヨナラ勝利を呼び込む一つの要因になったことは間違いありません。

 野球経験者・未経験者関係なく、それぞれが出来ることを優勝という目標に向けて遺憾無く発揮できたことが、このチームの強みになりました。「全員野球」で挑み、優勝できたことを、心から嬉しく思います。

 今大会も、素晴らしいチームばかりと対戦させて頂き、どの試合も最高に盛り上がりました。点数が入る都度肩を叩き合って喜び、エラーをする都度全員で励まし合う、最高の一体感を味わうことができました。会社野球部の良さは、野球を通じて年齢も立場も関係なく一丸となれることだと思います。

 最後に、TKK大会担当役員の方々に厚く御礼申し上げます。このような素晴らしい大会の元、プレーできる事を毎回光栄に思っております。今後も大会が続いていくことを心より願っております。