東海科学機器協会の会報

No.339 2012 新年号

〔年頭所感2012〕2012年新年にあたり

東海科学機器協会 理事
宮木 康光 株式会社栄屋理化


011

会員の皆様、新年あけましておめでとうございます。
昨年は、3月の大震災を経験して、企業の災害対策についても随分考えさせられる一年でありました。7月初めに、少しでも復興の支援になるようにと取引メーカーの代理店会議が仙台の近くの秋保温泉で開催され行くことになりました。まだ、セントレアから仙台空港行きの飛行機は80名乗り程度の小さな飛行機で一日2往復程度でした。仙台空港は、津波で大変な被害が出ており、聞くところによるとアメリカ軍・自衛隊が物資の運搬のために滑走路の復旧を最優先に行ったようです。仙台空港は、海岸線で堤防のすぐ脇にあるようなところで、最終着陸態勢で海岸の松林がすべて枯れて陸を向いて倒れているのを目のあたりにして津波の恐ろしさを痛感しました。到着後もターミナルビルは全面改装中で入れず、滑走路を歩いて空港のバスターミナルに移動しました。空港の周辺は、車が廃車になって高く積まれ残っている建物は2~3軒でした。高速道路は、つなぎ目に段差が出来ており時速60Kmの制限が出ていました。宿泊した旅館には、三重県警・岐阜県警が警備・交通整理等で派遣され宿泊場所になっていました。昨年の漢字は「絆」でした。この言葉の持つ意味は人と人との離れがたいつながりの意味があります。今の世の中は、無駄の排除が進みすぎ、また競争原理の行き過ぎがあると思います。競争も必要ではありますが、過度の競争は人間味を失わせ本来日本人の持っている良さが無くなっています。談合ではない「仲間意識」が必要な時ではないでしょうか。本年は、最新科学機器展の開催年です。皆様と共にがんばりましょう。本年もよろしくお願いいたします。