東海科学機器協会の会報

No.339 2012 新年号

〔年頭所感2012〕辰年を生きる

東海科学機器協会 監事
伊丹 勝司 壽工業株式会社


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TKK会員の皆様、新年あけましておめでとうございます。各企業様におかれましては、どのような新年を迎えられましたでしょうか。
昨年は、東日本大震災により多くの方々がご不幸に見舞われたこと、大変残念に思います。それよりも何より、ほぼ一年が過ぎようとしている今日でも、未だ災害地区の復興が進んでいないという日本の現状を憂います。政治も経済も、もとより日本が世界に誇ってきたシステムそのものが制度疲労を起こしている中で、その改革を自らの手で実行できないもどかしさが今の閉塞感を生み出している元凶ではないでしょうか。
しかしながら昨年の一連の出来事は、我々にとって重要な気付きも与えてくれました。自然に逆らってはいけない、人と人との絆を深めなければならない、そしてどのような逆境におかれても諦めずに前向きに生きて行かなければならない。人の命の尊さと儚さを知った人々は、互いを尊重し助け合っていくことが出来ます。そして個人の力では及ばないところは企業という器で補ってあげることが出来ます。そのような力の結集が地道な努力となって、日本の再生に繋がっていくと考えます。
閉塞感を打破するのは周りの誰かではなく、自分達の力であると「龍は自分の力で昇るのだ」と強く思うことが必要な2012年になりそうです。
本年も協会行事へのご参加・ご協力を宜しくお願い致します。