東海科学機器協会の会報

No.316 2007 夏号

[ 会員だより ] 日々想々 私とカメラと想い出

株式会社 栄屋理化
代表取締役会長 宮木三郎


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私とカメラの出会いは、自分でよく考えてみても思い出すことができない。昭和二十四年頃、誰かに中古のカメラを譲り受けたのが、カメラとの出会いではなかったかと思う。そのカメラは、オリンパス一眼レフ三十五ミリであったと記憶している。それがいまを去る五十八年位前である。勿論独身時代のことで、当時の写真を見ると自分の友人たちには背広ネクタイ姿の写真は殆んどない。軍服などを改良したものが多く、当時が偲ばれる。二十歳位の頃であり、小遣いも少なく、現像、焼付けと費用がかかるのでフイルムを密着焼付けのみの、ものもある。

カメラを手にしてから思いついたのが、優秀な作品を撮るというよりも、過ぎし時代を顧みるものにしたく、写真はカメラを手にして以来、全部整理がしてあり、「約350冊」折にふれ古いアルバムを見ながら過ぎし時代の移り変わりを想いだし、・・友人との出会い・・時代の出来事・楽しかったこと・悲しかったこと・中でも妻との出会い、そして我が子、息子達の嫁や孫と広がりを見せ、時代と共に交友関係も多くなっていく様子を想い出し、アルバムに見入ることがある。

05_024旅行や催し物の写真にもそれぞれの想い出があるが、我が子の場合は、誕生と同時の写真から乳幼児期の成長の記録、幼稚園、小中高校、大学入学卒業と、色々な想い出を残し、

成人して、結婚、孫との出会いと成長の過程は時代と共に貴重な記録である。

昭和五十八年四月、 津市 内の百貨店から是非個展をしてほしいと言われ、本来多くの皆さんに鑑賞して戴くような傑作でもなく、ただ三十余年の間に撮り続けた素人のスナップ写真であり・・下手な鉄砲も数撃てばあたる・・という諺もあるが、個展など開く気持ちで写した写真などまったく無かったが、十五点ほどで個展を開く。

昭和二十年代と現在ではカメラメ-カ-も多くなりハイテクノロジ-化は著しく、誰でも簡単に撮影ができ、しかもフイルムも不要で撮影後もパソコンで処理費用もかからずカメラを楽しめることができる。これからも記録写真として撮り続ける所存である。

・・現在よく使用するカメラ・・オリンパス、ミュ-1000・SP?550uz・・・