東海科学機器協会の会報

No.296 2003 夏号

名古屋のグルメ 割烹 桃太郎

gourmet214-1
案内人 (株)ヤガミ 八神 基


 ここ桃太郎は先代が今池で始め、現二代目が昭和63年からここで割烹料理を提供している。店主の性分か店の宣伝などしないので、知る人ぞ知るというか知る人しか知らない店だ。味は折り紙つき、店主が食材の仕入れから自ら手を下し、調理まで一切を丁寧に仕上げている。その時期時期の旬の素材を活かした調理、しかも過度な味付けを避け素材の味そのものを引き立てた調理は、食す者をして唸らせるモノがある。
 ここへ初めて訪れたのはまだ最近のことだ。知人に連れられて暖簾をくぐった。店主は人見知りをする性質らしく、一見さんで風体の良からぬ来店者は“予約でいっぱい”と追い返されてしまう由。私も二回目の折は事前にしっかりと先回同道した知人の名前を伝えて予約を入れた。もしも一度桃太郎の料理を味わってみたいと思われる方は、店主に「TKKの会員です」と一言
伝えてください。14-2 ただしこの店、見かけはそこいらのいっぱい飲み屋の風情ですが、値段の方は一人一万円前後で、残念ながらそうそう気楽に行けはしない。でもちょっと馴染みになると、酒を主とした集まりなら酒代+一人前3千円の割子風弁当という奥の手もあるようだ。
 店内はカウンターが8席、追い込み式座敷が2~20名の店内を二人だけで切り盛りしている。“美酒佳肴”を掲げているだけあって、味一本で勝負の隠れた名店。先ずは一万円を工面して予約の電話を入れてみましょう、後悔はしませんよ。


名古屋市中区栄二丁目5-1 宝第一ビル地下一階
電話<052>211-6557
★広小路本町南、岡谷ビル南信号南西角のビルです