東海科学機器協会の会報

No.320 2008 春号

[ 会員だより ] 休日

(株)タカハシサーモセンサー
岩室洋一


09011

ある休日の朝、何やら家の中が騒がしい。どうやら長女(小2)と長男(年長)の兄弟げんかに妻のカミナリが落ちたようだ。とりあえずけんかは収まったが、それをひきずってか家の中がなんとなく重~い雰囲気。そういえば最近は寒いからといって家の中にいることが多い。子供たちも子供なりにストレスが溜まっているに違いない。これではいけないと私は子供たちを外へ連れ出すことにした。「自転車で川に遊びに行くぞ!」「え~っ、川?」「え~っ、寒いじゃん」とやかく言う子供たちを半ば無理やり連れ出した。

 自転車3台連なって片道20分くらいの道のりを交通ルールの話などをしながら走っていく。風は冷たいが渋滞している車の列の横を走り抜けるのは気持ちがいい。途中細い路地ではご婦人が立ち止まり私たちに道をゆずってくれた。先頭の私は軽く頭を下げただけなのに対して、子供たちは大きな声で「ありがとうございます。」子供たちを見習わなければと思わされた。

 目的地に到着。そこは私が子供のころによく遊んだ街の中を流れるどちらかというと小汚い川である。自転車で堤防の坂を自転車が壊れるんじゃないかという位のスピードで駆け下りたり、向こう岸の釣り人に睨まれながら川に向かって石を投げたり(どっちにしても釣れていないみたいだから許してください)と、普段はあぶないからとあまりやらせていなかった遊びを私も子供のころに帰ったかのようにいっしょに遊んだ。気がつけばもう夕方。時間を忘れて半日走り回った。「帰るよー」「え~っ、もうちょっと」何を言っても「え~っ」っていいやがるなと心の中で思いながら、晩ごはんにコップ一杯のジュースつけるのを条件になんとか説得して帰ることとした。

 「お風呂に入りなさーい」「はーい」なんとなく子供たちが素直になったような夕食後、私は疲労でうたた寝。「そんなところで寝るな!!」と今度は私に妻のカミナリが落ちた。