東海科学機器協会の会報

No.289 2002 新年号

新しい年を 切り開いていこうではありませんか

東海科学機器協会 理事 柿坂嘉則(株式会社島津製作所名古屋支社)


 会員の皆様には益々ご健勝で清々しい新年をお迎えの事とお慶び申し上げます。
 さて、期待に胸を膨らませた21世紀の最初の年はいろいろなことが起こった年でありました。おめでたいこと、かなしいこと等われわれが今まで思いつかなかった出来事がたくさんありました。
 映画でTVで経験したようなことが現実に起こり、やっとよそ事のように傍観していたわが国はそのことに驚き、身に感じるようになりました。見方を変えれば日本の国、国民はいまやっと世界の仲間入りをしかけたときでもあったと言えるのではないでしょうか。戦後、常に右肩上がりの成長を享受してきたわれわれは、仕事のない苦しさを経験したことがありません。海外では、英国はご存知の通りで、あのアメリカでさえ常に失業の影を意識していたと思います。
 新しい年になって、われわれは何をどのようにしなければならないのか解がないのが正直なところです。でもわれわれ日本の今の苦しみを何年も前に経験している先進諸国は、見事に立ち直っています。
 彼らは企業買収、企業統合、リストラ等の手は何年も前に打っておりました。今は大方の企業は動きの速い体質になっております。いろいろな評論家の意見に耳を傾けている時ではないと思います。小泉首相の言ではありませんが、痛みを伴った改革をとにかくも速く実行し、1日も早く世界のリーダーに復帰したいものです。
 そのような観点から、今年はもっともっと苦しい年になるかもしれませんが、早く手を打って実行することを心がければきっと明りが見えてくると確信しています。
 グローバル・スタンダードとは何か(これは個々人の生活にもあてはまることですが)をしっかり見つめて、新しい年を切り開いていこうではありませんか。