東海科学機器協会の会報

No.319 2008 新年号

子は十二支の始まり

東海科学機器協会理事
西村 己恵子(株式会社テクノ西村)


08_011
明けましておめでとうございます。皆様におかれましては、清々しい新年をお迎えのこととお慶び申し上げます。
 今年は十二支の第一番目にあたる子年です。皆さんは“なぜ十二支に猫がいないの?”と疑問に思ったことはありませんか?

《・・・昔々の大昔のある年の暮れのこと、神様が動物たちにお触れを出したそうな。

「元日の朝、新年の挨拶に出かけて来い。一番早く来た者から十二番目の者までは、順にそれぞれ一年の間、動物の大将にしてやろう」動物たちは、おらが一番とて、めいめいが気張って元日が来るのを待っておった。ところが猫は神様のところにいつ行くのか忘れてしまったので、ねずみに訊くと、ねずみはわざと一日遅れの日を教えてやった。猫はねずみが言うのを間に受けて、喜んで帰っていったと。さて元日になると、牛は「おらは歩くのが遅いだで、一足早く出かけるべ」とて夜のうちから支度をし、まだ暗いのに出発した。牛小屋の天井でこれを見ていたねずみは、ぽんと牛の背中に飛び乗った。そんなこととは知らず、牛が神様の御殿に近付いてみると、まだ誰も来ていない。我こそ一番と喜んで待つうちに門が開いた。とたんに牛の背中からねずみが飛び降り、ちょろちょろっと走って一番になってしまった。それで牛は二番、それから虎、兎、龍、蛇、馬、羊、猿、鶏、犬、猪の順で着いた。猫は一日遅れで行ったものだから番外で仲間に入れなかった。それでねずみを恨んで、今が今でもねずみを追い回すのだそうな。また、神様は遅れてきた猫に 「顔を洗って出直して来い」と言ったものだから、以来猫が顔を洗うようになったとか・・・》

みなさんご存知でしたか?私の祖父がよくこの話をしてくれたことを思い出します。

かつて、ねずみは天井裏で駆け回るイメージもありましたが、漫画にすれば「ミッキーマウス」、とても可愛らしいものであり、馴染みやすい動物ですよね。干支の飾りとしても良いものです。

「ねずみ」の如く、チョコマカチョコマカ、機敏に頭と身体を動かし、一年を楽しく過ごそうではありませんか。